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富山県の黒部川上流の黒部ダムを建設した男たちを描くフジテレビ開局50周年ドラマ「黒部の太陽」(来春放送)の撮影が8日、東京・府中の日活撮影所で行われ、作業班の親方役で主演するSMAP・香取慎吾(31)が、役のモデルになった笹島信義さん(91)と初対面した。当時、最前線で難工事を指揮し、これまで数百本のトンネルを手がけたプロ中のプロの笹島さんは、“香取親方”に太鼓判を押した。
笹島さんは現在、笹島建設の会長を務め、これまで手がけたトンネル工事は国内外の数百本。その笹島さんが「一番危険で、つらく、苦労した。思い出したくないし、二度とやりたくない」と語るのが1956年、38歳の時に責任者として投入された大町トンネルの掘削工事。破砕帯が連なる黒部ダム建設の最大の難所だった。
そのトンネルの幅6メートル、高さ5・1メートルの原寸大のセットで、香取と笹島さんが対面。身長170センチのがっしりした体格の笹島さんに、182センチの香取は「体が大きくてびっくりです。91歳で…」と絶句した。
香取の撮影も壮絶だった。先月末までの約2週間、トンネル内で滝のように吹き出す水を浴び、腰まで水につかった。使用した水は600トン超。「工事中、3回あきらめそうになった」と明かした笹島さんに、香取は「ぼくは6、7回。寒いし、会話もなくなった。実際の工事はハンパではなかったんだろうと思いました」と当時と自分を重ね合わせた。
笹島さんは、自身と同様に苦難に挑む香取を「直感で、表情、立ち居振る舞いがうってつけ」と太鼓判。香取が近藤勇役で主演したNHK大河ドラマ「新撰組!」(04年)を全話見ており「武士の生き様を演じて、いいなと思った」と明かした。
笹島さんは「当時の作業員の半数以上が戦争経験者で、私も同じ。戦争で生死をかけた者たちが、損得抜き、気概を持って立ち向かった。今だったら作れないだろう」。香取も「今の人は、すぐにあきらめてしまう。何かを信じて突き進む気持ちを見てほしい」と話していた。クランクアップは来年1月下旬を予定。
◆連ドラ2本分制作費10億円 ○…同局によると「黒部の太陽」の総制作費は連続ドラマ2本分となる約10億円。栃木県内に1億円をかけ東京ドーム1個分のオープンセットを建設するなど、同局のテレビ、映画史上最大規模。この日、貫通式の撮影が行われたトンネルのセットは、笹島さんも「細部まで本物のよう」。放送は2夜、計5時間を予定している。
参照元:スポーツ報知