加勢大周容疑者逮捕！ＴＢＳ系ドラマ「キッパリ！！」打ち切り

警視庁組織犯罪対策５課は５日までに、覚せい剤取締法違反（所持）と大麻取締法違反（所持）の現行犯で、俳優の加勢大周（本名・川本伸博）容疑者（３８）を逮捕した。世田谷区の自宅に覚せい剤約３グラムと乾燥大麻約９グラムを所持していただけでなく、クローゼット内で大麻草２５株を栽培していた。加勢容疑者は「自分で使うために持っていた」と容疑を認めている。

　トレンディー俳優として脚光を浴びる一方、事務所独立の際の芸名騒動や隠し子問題などで世間にぎわせた人気者が、薬物によって逮捕された。

　関係者によると、加勢容疑者は４日午後、テレビ番組の収録を終えて、世田谷区内にある自宅マンションに帰宅。同日午後８時半ごろ、警視庁による家宅捜索が行われ、居間のテーブルの上に封筒に入れられていた覚せい剤約３グラムと、寝室で袋に入った大麻約９グラムが見つかり、現行犯で逮捕された。覚せい剤の注射器と大麻の吸引パイプも押収された。

　加勢容疑者は「自分で使うために持っていた」と容疑を認めているという。尿から覚せい剤反応が検出され、さらにクローゼット内では大麻草２５株が栽培されていたことから、警視庁では覚せい剤の使用や大麻の栽培容疑でも立件する方針だ。

　芸能界への波紋も大きい。奥山佳恵演じる主人公の初恋の相手役を演じるドラマ「キッパリ！」（ＴＢＳ系、月～金曜・後１時半）は全４５話中の２０話分の放送を残し、打ち切り。撮影は９月１７日に終わっていた。制作の中部日本放送では６日は前シリーズ「キッパリ！」のダイジェスト版を放送し、７日からは３７話以降を再放送するとした。同局の損害は大きく、損害賠償問題に発展する可能性もある。

　また、この日スタートしたＮＨＫ「カンゴロンゴ」（日曜・後１１時）では、第２回の１２日放送分でゲスト出演。「世直しバラエティー」と銘打つ番組で、加勢容疑者はドラマ部分に登場することになっていた。ＮＨＫでは「事実確認中」としているが、内容の変更は避けられそうもない。

　また、探偵役で出演した映画「コードブレイカー５０７　上海円舞曲」（来年公開、林海象監督）も対応を迫られる。自身のホームページもこの日夕方から「諸事情によりお休みさせていただいております」と閉鎖された。関係者は「変わったところはなかった」と一報に驚いているが、犯した罪のツケは大きい。

　◆加勢　大周（かせ・たいしゅう）本名・川本伸博。１９６９年１２月２９日、東京都生まれ。３８歳。高校時代にスカウトされ、９０年公開の映画「稲村ジェーン」で主演デビュー。「はいすくーる落書２」や「いつか誰かと朝帰りッ」「ＡＤブギ」など人気ドラマに多数出演。９１年には所属事務所から独立する際、芸名の使用を巡り裁判となったが勝訴。９７年には台湾のドラマに出演し現地でも人気に。２０００年に年下の元ＯＬと結婚したが、隠し子騒動もあり０２年に離婚した。

　◆マンション騒然　○…東京・世田谷区にある加勢の住む７階建てマンション前には報道陣約５０人がつめかけるなど一時騒然となった。マンション内はひっそりと静まりかえり、住民の姿は見えなかったが、エレベーターでよく加勢と会ったという女性はインターホン越しに応対し、「自分からあいさつしてくださる礼儀正しいかただったのに」と加勢の突然の逮捕に驚きを隠せなかった。

　◆初犯は猶予刑か　○…覚せい剤取締法違反や大麻取締法違反で逮捕される芸能人は後を絶たない。大麻の栽培についても、最近では大学生や官公庁の職員が自室で行って逮捕されている。初犯の場合は懲役２～３年の判決に執行猶予がつくケースがほとんどで、周囲の状況にもよるが、判決後に仕事復帰することも。しかし、同じ容疑で２度、３度逮捕される人も少なくなく、薬物の依存性の高さ、難しさを示している。

参照元：スポーツ報知