スポンサードリンク
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
故・石原裕次郎さんと故・三船敏郎さんのコンビによる名作映画の舞台版「黒部の太陽」(10月5日開幕、大阪・梅田芸術劇場)のクライマックスシーンとなるトンネル内の大出水シーンの公開テストが17日、茨城・つくば熊谷組技術研究所で行われた。ポンプ20台で毎分10トン、約4分近い放出を目の当たりにした主演の中村獅童(36)は「セットに負けない演技をしないと」と、圧倒されながらも重責に気を引き締めていた。
映画史に残る名場面が、演劇史にも残ることになりそうだ。関心を集めている、“劇場”という室内で行われる出水シーンがテスト公開された。
「黒部―」は1968年に劇場公開され、邦画史上最高の興行成績(当時)を記録。昭和の2大スターの共演も話題となったが、その中でも迫力ある出水シーンは最大の見どころだ。
実際の工事現場では死者も出た難工事で、映画でも裕次郎さんや三船さん、カメラ機材まで押し流した激流の中で、裕次郎さんが負傷事故に遭いながらも残ったフィルムの一部を使用した大迫力の奇跡のシーンとして話題を集めた。
舞台上で水を使うことは、舞台初演出の佐々部清監督も一番こだわったところで、約1億円の巨額を投じて幅12メートル高さ6メートル奥行き8メートルのセットを製作。約25トンの水を循環器を使い、計40トン近い水を舞台の四方八方から放出。客席前方にまで水しぶきが飛ぶほどの迫力になっている。
至近距離でしぶきを浴びながら、テストの様子を見守った獅童は「ビックリした。これだけドワァ~っと出るのは、まだ予測出来ていなかった。芝居となると、また別のスイッチが入ると思う。本当にワクワクしている」。驚きとともに、この日から3日間、同所で行われるけいこに向けて気持ちを高ぶらせた。
役者とっては大量の水を浴びながらの演技となり、この日も入念に足場などをチェックしていた神田正輝(57)は「ウチの会社(石原プロ)は、よく危険なことをしてきた。今回は身の危険というより、声が聞こえないということがある」。
しかし、獅童同様に「本番になれば別のスイッチが入る。ノドはつぶれるでしょうね」と覚悟。水の迫力に相まって“幻の名作”と言われる映画に勝るとも劣らない内容となりそうだ。
参照元:スポーツ報知