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国の登録有形文化財に指定され、東京有数の名所として親しまれてきた歌舞伎座(東銀座)が、2010年4月の興行をもって、建て替えられることが20日、松竹より発表された。09年1月から1年4か月間は「さよなら興行」として、歌舞伎俳優が“勢ぞろい”するカウントダウン公演となる。新築工事は3年程度の見込みで、13年にも劇場とオフィスの複合ビルという形で新建物が完成。その間、新橋演舞場、国立劇場などで歌舞伎が上演される。
数々の名優たちが歌舞伎の歴史を刻んだだけでなく、特徴あるデザインが観光名所として国内外の人気を集めてきた歌舞伎座が、新しく生まれ変わる。
歌舞伎座は1889年(明治22年)に誕生し、まさに歌舞伎の発信の拠点として120年間、続いてきた。1911年に改修されたが、21年に漏電で焼失。23年に関東大震災の被災で24年に再建。45年には東京大空襲で再び焼失し、現在の建物は51年に改めて新築された。
国の登録有形文化財にもなっているが、戦後の物資不足の折に建築されたため、老朽化やバリアフリー、耐震の問題などで05年から建て替えが検討されてきた。現建物での公演は2010年4月末までと決定。取り壊され、新築工事が行われる。
09年1月からは「歌舞伎座さよなら公演」がスタート。1年4か月間となるメモリアル公演は、観客の声も取り入れながら、歌舞伎座にゆかり深い作品や新作も含めて演目を検討中だ。
1月2日には200~250人の歌舞伎俳優たちが紋付きはかまで舞台に勢ぞろいする顔寄せも行われる。松竹・安孫子正専務は「歌舞伎座にふさわしい、思い切った興行を」と語っており、「さよなら公演」ならではの歌舞伎役者たちの組み合わせや演目もある。
歌舞伎座では年間を通じて歌舞伎が上演されてきたが、建て替え中は新橋演舞場がメーン会場となり「年10か月程度は興行を行う」(安孫子専務)という。また、東京・三宅坂の国立劇場や京都南座、大阪・松竹座などの公演も増える予定だ。3年程度で再開場する見込みでビルとなって生まれ変わる方向。建物の形態や公演スケジュールについては来年1月に発表される。
松本幸四郎「祖父(七代目幸四郎)、父(初代白鸚)、私、息子・染五郎、孫・齋(いつき)と5代にわたって踏めた歌舞伎座は奇跡の劇場でした。新しい歌舞伎座は歌舞伎の未来を実現する夢の空間である様、願っています」
中村勘三郎「いまの雰囲気を壊さず、客席やロビーの改良など、お客様のためによりよい歌舞伎座になってほしい」
中村福助「一時的になくなるのは悲しいですが、私たちは『芸』を後世に伝えていかなければなりません。新劇場になっても歌舞伎座のシンボル『破風』は残してほしい」
参照元:スポーツ報知