東国原知事まさか…宮崎地鶏でも不当表示

老舗百貨店の山形屋（本店・鹿児島市）が自社のホームページ（ＨＰ）で、本来は「鶏」と書くべき宮崎県産ブロイラーの炭火焼き商品を「地鶏」と表示して掲載し、ネット販売していたことが２４日、分かった。この商品は宮崎県の東国原英夫知事（５０）が公務で県外出張する際に“お土産”として持参しＰＲに力を入れた、ビニールで真空パックされた「鶏炭火焼」。公正取引委員会はＨＰの記載が景品表示法の不当表示に当たるとして調査、山形屋に近く警告する。
　県や関係者によると、「鶏炭火焼」には、東国原英夫知事の法被姿のイラストがプリントされ、数百円で販売されている。同知事が県外出張する際に“お土産”として持参し、メディアに度々登場して話題を呼んでいた。

　「鶏炭火焼」は宮崎市の業者がブロイラーを使って商品化。山形屋は３～８月、この商品の写真と名称を、ＨＰで展開しているオンラインショップの話題商品を紹介するページに掲載した。商品そのものや原材料名表示などに偽装や誤りはないが、公正取引委員会はＨＰの「地鶏」という表示が景品表示法の不当表示に当たるとして８月に事情聴取し、山形屋に近く警告する。宮崎県も商品の流通状況の確認など実態調査に乗り出した。

　購入した客は全国にわたり、売上高は約１１６万円。商品は現在も販売されているが「地鶏」の表示は削除され、山形屋は１カ月以上かけて客に謝罪し、約２６０人に返金したという。

　山形屋は宮崎市などに店舗を構え、創業から２５０年以上の老舗。２４日夜、鹿児島市内の本店で記者会見を開いた岩元修士社長は「昨今よく出てくる、お客さまをだまして利益を取る偽装とは全く違う。商売人としての我々の未熟さが一番の問題」と強調。「宮崎県にもすぐにおわびさせていただく」話した。

　東国原知事は最近のブログで赤福や比内地鶏の偽装問題を取り上げ「偽装とか粗悪品とか、本当に気を付けてほしい。せっかく必死で宮崎県産品や観光をＰＲし、宮崎を少しでも元気にしようとしているのに…」「比内地鶏も偽装していたらしい。宮崎は大丈夫だろうな。頼むよ」などと書き込んでいた。

　２４日夜、同知事は「公取委が聞き取り調査に入ったことは聞いたが、具体的な内容などは知らず、何ともコメントしようがない」などと話し、コメントを避ける言葉を繰り返した。

参照元：nikkansports.com