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俳優・妻夫木聡(27)主演で現在撮影中の映画「感染列島」(瀬々敬久監督、来年1月公開)が米ハリウッドでリメークされることが26日、分かった。完成前のリメーク化決定は、日本映画界では異例の快挙。未知なるウイルスが日本列島をのみ込んでいくパニック・エンターテインメント大作の感染力が世界規模に拡大する。

 撮影すら終了していない作品にハリウッドが手を挙げた。製作幹事社であるTBS側によれば、米メジャーとのリメーク化についての契約交渉は最終段階を迎えた。

 TBSでは草ナギ剛主演の「黄泉がえり」のリメーク権をスティーブン・スピルバーグ監督率いるドリームワークスに譲ったばかり。今回は企画そのものが優れていると認められた形だ。

 「感染列島」は未知のウイルスが日本中をのみ込んでいくパニック大作。いつ起きても不思議はない恐怖と混乱を、救急センターの医師(妻夫木聡)とWHOメディカルオフィサー(檀れい)の悲恋を横軸に描いていく。瀬々監督がオリジナル脚本を書き下ろした。

 きっかけはマーケットに出品したカンヌ国際映画祭での評判だった。一切映像もなかったが、英語のチラシが話題を呼び、約20か国のバイヤーが自国公開の興味を示したという。

 契約が完了していないため、会社名は明らかにできないというが、交渉の窓口になっている平野隆プロデューサーは「台本を読んでもらい、すごく興味を持ってくれています。パニック作品であり、ヒューマンドラマであり、群像劇でもある設定が新しいと思ってもらってるようです」と手応えを感じている。

 世界セールスの好調に妻夫木は「世界共通のテーマなので、世界の人に注目されるのはうれしいことです。作品が人と人との懸け橋になって、俳優としての(存在の)証明を残したい」と言葉に力を込める。檀も「海外の方も注目されているのはうれしいし、ありがたいです。出来るだけ多くの人に映画のメッセージを伝えたい」と作品への思いを語っていた。

 フィリピンロケも敢行した撮影は順調に進み、24日にヒロインの檀と先輩医師役の佐藤浩市がクランクアップ。6月中旬には完全に撮影が終了。11月完成を目指す。

 ◆四川大地震衝撃 ○…災害を主題とする作品だけに、撮影中に発生した四川大地震はキャストにも衝撃を与えた。妻夫木は「自分が生きているなら、出来ることをまっとうしようと思った」。宝塚歌劇団時代に阪神大震災を経験した檀は「未来ある子どもが大勢亡くなったというニュースを見て、いつ命がなくなるか分からないことを痛感しました」と語っていた。

参照元:スポーツ報知

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