サザン無期限休止 桑田初宣言「しばらくは違った方向性の活動を」

６月２５日にデビュー３０周年を迎える国民的人気バンド「サザンオールスターズ」が、０９年以降の活動を無期限で休止することが１８日、分かった。３０年の歴史の中で、「サザン」自らが“活動休止”を宣言するのは初めて。桑田佳祐（５２）は「いったん、サザンという屋号を、このバンド名をファンの皆さんにお預けしたいと思う。そして必ず受け取りに帰ってきます」と告白。８月にはファンへの御礼として神奈川・日産スタジアムで「『真夏の大感謝祭』３０周年記念ＬＩＶＥ」（１６、１７、２３、２４日）の開催も発表された。

　「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」「ＴＳＵＮＡＭＩ」数々のヒット曲を生み出し、世代を超えて愛されてきたビッグバンドが、デビュー３０周年を区切りに、活動休止を表明した。

　これまでにシングル５２枚、企画作品を含むアルバム１８枚をリリース。エイズ啓発ライブや市民５万人の署名を集めて実現した地元の茅ケ崎ライブなど、サザンは時代をリードしてきた。今回、メンバー間で具体的な話し合いを始めたのは、１月に入ってから。個々のメンバーが枠にとらわれず、自由な発想とペースをもってさまざまな音楽活動に取り組んでいくための結論だという。

　桑田は「どんな場合でも、サザンとしての活動が単なるルーチン・ワーク的になってしまったとしたら、ファンの方々に対して非常に失礼だと思う。自分の中で仕事に対してのモチベーションが上がらないことや、しばらくは違った方向性の活動を目指すことに関して、皆さんにウソをついてもしようがないから」と正直な思いを語った。

　「僕らにとっても決して暗い話ではない」と言うように、建設的な意味での活動休止宣言。今はただ、３０周年のアニバーサリーイヤーを全力で駆け抜ける構えだ。

　８月６日には、デビュー３０周年記念シングル（タイトル未定）を発売。詳細は未定だが、先月末から楽曲制作に入った。また、サザンとしての３年ぶりのライブ「『真夏の大感謝祭』３０周年記念ＬＩＶＥ」を日産スタジアムで行う。同所での４日間公演は、史上初の試みで約３０万人を動員予定。文字通り、ファンへの感謝の気持ちがつまったコンサートは、お宝必至のプレミアムライブになりそうだ。

　０９年以降の具体的な活動については「まだ何も決めてない」と桑田。最後は「いったん、サザンという屋号を、このバンド名をファンの皆さんにお預けしたいと思う。そして必ず受け取りに帰ってきます」。いつ、どんな進化を遂げてサザンは帰ってくるのか、首を長くして待ちたい。

　◆野沢年内不参加　○…パーカッション担当の野沢秀行（５３）が、０８年のサザンの活動に参加しないことが発表された。腰などの体調が本調子ではないことが考慮されたという。今後は、自分のペースで無理をしない程度に音楽活動を行っていく。

　◆サザンオールスターズ　１９７７年１０月に桑田佳祐を中心とする青学大のサークル仲間６人で結成。７８年６月に「勝手にシンドバッド」でデビューし、一気にブレーク。その後、数多くのヒット曲を飛ばし、国民的バンドとして不動の人気を誇る。００年１月に発売した４４作目のシングル「ＴＳＵＮＡＭＩ」が約３００万枚の大ヒットを記録、同年に日本レコード大賞を初受賞した。

参照元：スポーツ報知