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◆報知新聞社主催 第56回舞踊華扇会(2)花柳三一郎「都風流」(17日・昼の部) 東京の下町、というより江戸っ子の体臭を醸す舞踊家が少ない中、花柳流で深川の師匠と呼ばれる三一郎は80歳を超えても粋なごじんだ。「好きな踊りねえ? 動きたくて動きたくてしようがないんだから、のんびりの色男でなく『お祭り』とか『うかれ坊主』とか、体使って動くほうだね」と口八丁手八丁の元気さ。
今の住まいは富岡八幡宮や深川不動尊が目と鼻の先だが、生まれが人形町。実家は芸者衆の置き屋だった。「人形町でも花柳界の中だから芳町だ。8歳の時、おっかさんに連れられて初めて習いに行った」手ほどきを受けたのが名人と言われた女流の花柳徳栄美。その師匠から「商売人になるならちゃんとした人に」と、当時、花柳の三羽ガラスの一人とされた三之輔に師事。「内弟子に入って学校なんてダメじゃない」という昔流の中学退学でプロの道を目指した。15歳だった。
踊りは人生、生活そのものと話すが、多くのお師匠さんから聞かされた教訓。「ちゃんとしたことを見せて踊れるのが大切。そうでないと後からがグチャグチャになる。ちゃんととは、形がしっかりしていること。それを身に付けるのがお前さんたちのやることなんだよ―と言われたよ」
さて、ご本人の名言をひとつ。「年かさとなって、今までやったことのない新しいものを踊らなくちゃ、生きていく張り合いがございやせんでしょう」。粋に踊る「都風流」が見物だ。
◆チケット発売中 「第56回舞踊華扇会」のチケット(9000円)は東京・三宅坂の国立劇場で好評発売中。問い合わせは報知新聞社事業部(TEL03・5479局1294)まで。
◆七々扇花瑞王「太刀盗人」3度目挑戦 「舞踊華扇会」の2日目の下ざらいが11日、東京・三宅坂の国立劇場大けいこ場で行われ、宗家、家元、ベテランらが続々と登場し、真剣勝負のけいこを見せた。
長唄の人気曲だが上演機会が少ない舞踊喜劇の「太刀盗人」でスリの九郎兵衛を踊ったのが家元の七々扇花瑞王。3度目の挑戦だが、15年ほど前の初演が現在の幅広い芸域を生む基礎になったという。また歌舞伎俳優として修業時代、9代目坂東三津五郎に直接の指導を受けた。
「魂を吹き込まれました。お芝居の直伝を少しでも踏襲して何度もやりたい」と、目代に扮(ふん)した藤間仁章との名コンビぶりを披露していた。
参照元:スポーツ報知