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人気脚本家の宮藤官九郎(38)が2005年に演劇界の芥川賞といわれる岸田國士戯曲賞を受賞した「鈍獣(どんじゅう)」が、俳優・浅野忠信(34)主演で映画化されることが20日、分かった。クドカンの舞台脚本の映画化は初めて。映画のために脚本を手直し。浅野は不思議さ漂わせる不死身男を演じる。監督は初メガホンとなるCMディレクター細野ひで晃氏(35)が務め、09年公開予定。

 クドカンの人気作が、主演・浅野と売れっ子CMディレクターという異色コンビで映画になることになった。

 生瀬勝久、池田成志、古田新太のユニット「ねずみの三銃士」の求めに応じ、宮藤が脚本執筆した「鈍獣」は04年に上演され、岸田戯曲賞を受賞。近年は映画での活躍も目覚ましいクドカンだが、意外にもこれまで映画化された舞台はなかった。今作でも「やりきった!感あったし、正直断るつもりだった」と映画化に消極的だった。

 しかし、細野監督からの猛烈ラブコールや続々と提案されるアイデアに「書けないとは言えない、ていうか書きたい」と熱意に根負けして心境が変化し、乗り気になった。

 細野監督はCMディレクターとして手掛けた日清カップヌードルのCMプロジェクト「FREEDOM」で今年のアジア・パシフィック広告祭(アドフェスト)グランプリを受賞するなど、輝かしい実績を持つ。これまでにクドカンが所属するロックバンド「グループ魂」のPVも手掛けている。

 主演に起用された浅野はクドカンとは初タッグ。撮影が続いている主演作「劔岳 点の記」(木村大作監督)を終えれば、ほとんど休む間なく、8月1日からの撮影に臨む。実は一緒に仕事をしたい気持ちがあったという。

 「『吾輩は主婦である』(06年放送・斉藤由貴主演)という(TBS系昼の連続)ドラマを見てから宮藤さんの脚本の仕事をしてみたいと思っていた」。多忙な2人とのタッグに監督も「この映画は僕の人生の奇跡」と驚く。

 舞台版は「ねずみの三銃士」の面々をはじめ、西田尚美(36)、乙葉(27)、野波麻帆(28)が出演したが、映画版ではどんな顔合わせになるかも注目だ。

参照元:スポーツ報知

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