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俳優の伊藤英明(32)が、白土三平氏の人気コミックを映画化した「カムイ外伝」(09年公開、崔洋一監督)で悪役に初挑戦することが8日、分かった。松山ケンイチ(23)が演じるカムイを追いつめる不動役。同作は松山やヒロインを務める予定だった菊地凛子(27)の負傷(代役は小雪=31)などで撮影が一時中断していたが、沖縄に億単位の製作費を投じ、甲子園球場の広さ並みのオープンセットを組み、6月中旬から本格的に再開している。

 代表作「海猿」シリーズや、レスキュー隊員の命がけの活躍を描いた新作「252―生存者あり―」(12月6日公開、水田伸生監督)など、これまでの人を救うヒーローのイメージから一転、伊藤が悪役に挑む。

 「カムイ外伝」は、人気漫画家・白土三平さんの代表作を松山を主演に実写映画化。忍びの世界の組織を抜けだした「抜忍」カムイの孤独な生きざまや、追っ手との戦いを描いた作品。映画では、原作の「スガルの島」の章を中心に描く。

 伊藤が演じるのは、カムイが流れ着いた漁村に現れる「渡り衆」と呼ばれるサメ退治軍団の長。カムイの味方となって共闘する中で、巧妙な罠(わな)を仕掛けながらカムイを追いつめていくという役どころ。ワイヤアクションや激しい殺陣にも挑んでいる。崔監督も「長刀を振るうサメ殺しにふさわしい“がたい”、海に似合うおおらかな風貌(ふうぼう)、生来の楽天性が役に大きな幅を与えてくれる」と期待を寄せる。

 同作は11月にクランクインし、2月のアップを予定していたが、過酷な撮影によるキャストのけがで撮影中断を余儀なくされた。しかし、菊地の代役には小雪を立て、6月中旬に撮影を再開。今後も崔監督による厳しい演出が待ち受けているが、伊藤は「作品に対して、熱意と厳しさを持つ崔監督のもと、映画に参加できることに感謝している」と、覚悟を持って撮影に臨んでいる。

 伊藤のほかにも佐藤浩市(47)、小林薫(56)、大後寿々花(14)、芦名星(24)、土屋アンナ(24)、香港俳優イーキン・チェン(40)といった豪華メンバーの出演が決定。一度はストップしたが、崔監督が製作当初に掲げた「世界を目指す映画」にふさわしいラインアップでの本格始動。撮影は9月まで。来夏の公開を目指している。

参照元:スポーツ報知

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