はるかサイボーグ ランボーより強い…初主演映画３１日封切り

女優・綾瀬はるか（２３）の初主演映画「僕の彼女はサイボーグ」が３１日から全国公開される。大ヒット韓国映画「猟奇的な彼女」のクァク・ジェヨン監督がメガホンを執ったラブコメディー。のんびり屋さんの印象もある綾瀬だが、「（広島の）中学時代は陸上で学年トップでした」。サイボーグ役として見せたアクションにはシルベスター・スタローンも絶賛。映画はアジア７か国での公開も決まっており、世界に飛び出すことになる。

　サイボーグ役は初めて。「『ターミネーター』を借りて研究したんですよ。動きとか歩き方に無駄な動作がないんです。『へ～』って」。シュワちゃんを参考にした怪力の主人公を、もう１人の世界的マッチョマン・スタローンの来日中に褒められた。「『ランボーより君の方が強いよ』って。アハハ」

　代表作は白血病のヒロインを演じたＴＢＳ系ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」、だらしないＯＬ役の日テレ系「ホタルノヒカリ」。バラエティー番組では天然ぶりを見せている。

　本作では心地よく裏切る。「中学時代は体力測定も良かったんです。勉強もですけど。あれ…みんな（周囲のスタッフ）、失笑してませんか？　学年で一番足が速かった。バスケ部でしたけど、陸上部の先生に『試合だけ出てくれ』って言われたり。エヘヘ」

　駅伝の中国地区大会の記憶は、映画作りの現場にも重なるという。「駅伝はキツかった。やってるときはつらくて、早く終わればいいのにって思うことは今もあります。でも、だからこそ終わった後の達成感は何とも言えないです」

　アクションシーンでは鉄筋パイプで鼻を打撲するアクシデントにも。「鼻血がダーッと出て、小出君（共演の小出恵介）もゲラゲラ笑って。でも、その日中に撮らなきゃいけないシーンだったんで青アザをメークで消して。寒いから鼻水も出るんですけど、かむと痛いし、笑っても痛かった～」

　痛快なラブストーリーの裏側には、輪廻（りんね）転生という壮大なテーマがある。「生まれ変わったら？　旅館の女将（おかみ）さんかパン職人かパティシエ。好きなだけ食べられるから？　違いますよ～。おもてなしするんです。イタリアンのシェフもいいですね。あの帽子かっこいいし。『ボンジュール』みたいな。えっ、フランス語？」

　アジア７か国公開の大作に主演するまでになったが、やはり素顔は天然のまま。だからこそ、正反対の自分も演じたい。「しっかりした人も演じてみたい。後輩に『アンタ、これやっといて』『メソメソすんな！　やるしかないのよ！』って言っちゃうような」

　今後は、三谷幸喜監督の「ザ・マジックアワー」、女座頭市に挑戦した「ＩＣＨＩ」、客室乗務員役の「ハッピーフライト」と公開待機作が続く。さらにドラマ、ＣＭと多忙な日々を送るが、時間を見つけては生まれ育った広島に帰郷している。「昨日はメールで（農業を営む実家から）『キュウリと新タマネギを送ったよ』って。トマトはまだかな。料理して食べますけど『これ何年分！？』ってぐらい来るから腐らしちゃうんです。『送らなくてもいいよ』って言っても来るし。おすそ分け？　あ、そっか」

　◆綾瀬　はるか（あやせ・はるか）１９８５年３月２４日、広島市生まれ。２３歳。００年、ホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞し芸能界入り。主な作品にドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」「白夜行」「ホタルノヒカリ」、映画「ザ・マジックアワー」「ＩＣＨＩ」など。最近のマイブームは「ゆず」、読んでいる本は小説「愛しの座敷わらし」（荻原浩著）。身長１６５センチ、血液型Ｂ。

　◆僕の彼女はサイボーグ　弱気な大学生ジロー（小出恵介）は、２０歳の誕生日に未来からやってきた女サイボーグ（綾瀬はるか）と出会う。奔放な彼女とのつかの間の恋、友情、突然の別れ。そして１年後、サイボーグはある任務のために再びジローの前に現れる…。韓国映画「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」のクァク・ジェヨン監督作品。共演に竹中直人、吉行和子ら。

参照元：スポーツ報知