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女優の竹内結子(27)が31日、東京・有楽町のよみうりホールで主演映画「チーム・バチスタの栄光」(中村義洋監督、9日公開)の報知特選試写会で舞台あいさつした。今年、映画デビュー10周年。清楚(せいそ)なイメージから脱皮する役柄が続き、今作でもおっとりした医師役で演技派としての新境地を見せた。インタビューに応じた竹内は「気負わないひと、いいなあ」と役に共感。役者、女性、母として心境の変化を楽しんでいる。
心臓手術の腕利き集団「チーム・バチスタ」が起こした謎の術中死。調査を任されるのは、外科とは無縁の心療内科医・田口公子。竹内にとって初の医師役だが、この田口、どこか頼りない。
「口を半開きにしているようなおっとりキャラ。女医さんて颯爽(さっそう)と歩くイメージなのに、つっかけサンダルでペタペタ。理想がガラガラ崩れました(笑い)。演じていくうちに、男でも女でもなく田口という生き物になった気がします」
原作で描かれる田口は男性だ。女性になったことで「新しいバチスタになる」とプレッシャーを感じずに臨んだ撮影現場は、笑いが絶えなかった。「監督の指示が『北の国から』の純君でお願いします、とか。何で? ぷぷぷと笑っている間にカメラが回る。こんな楽しい監督さんがいる。次の現場は何があるんだろう、それを見たいと思うようになりましたね」
演じるにあたり、心臓手術「バチスタ手術」の映像を現場で見た。胸にメスが入る瞬間、怖さを感じた。が、あらわになった心臓は「なぜか、きれいだなと。違う目線に切り替わったというか」それだけ役に入り込んでいた証しだが、同時に医師という仕事に崇高な思いを抱いた。
田口から見習う部分もある。「職業がカウンセリングということもあり、人の話を自分と重ねずに聞ける。私は相手の悩みを受けてつらくなってしまう。何かしてあげたくなり、何もできずに自分が嫌いになることも。人の話を聞くのは大変です」
竹内自身、相手の目をしっかり見ながら、おっとり、ユーモアを交えて話す。愛着を覚えた田口と離れがたい思いもある。「髪の毛や化粧を気にしない。寝坊して5分で支度できてしまうタイプ。気負わない人、いいなあ。共感しますね」くったくない笑顔を見せる。
98年「リング」で映画に初出演してから10年。一番の変化は心の余裕を持てるようになったこと。「16~18歳のころ、現場で大人にならなければと一生懸命、肩肘張ってた。でも、それぞれ役回りがあり、ひとつの目標に向かっている。みんなで仲良く楽しめばいいじゃないかって」
演じることを心から楽しむ一方で、自分の仕事を冷静に見つめている。「以前、等身大の笑顔をお願いしますと言われ、私の等身大って何?と。私が気付かないことも見ている人には分かっちゃうのかも。自分をさらけ出す、知られてしまう怖さはすごくあります。出演作を見ると、私も当時の自分が見える。演じるとは、自分を知る作業でもあります」
出産を経て復帰第1作となった昨年公開「サイドカーに犬」(根岸吉太郎監督)で新しい自分を発見した。一見、奔放な女性だが、人一倍の繊細さを内包する役だった。「今まではサイドカーに乗ってるほう。運転する役をいただいたことで、自分次第でどちらでも行けるんだと。女子のほうが生命力が強く、状況の変化に早くついていけるのかもしれません」
2005年に長男を出産。2歳の愛息はかけがえのない存在だ。
「目標のようなものがひとつできた気がします。それがあるから頑張れる。一番大きいのは、女性として人間としていろんなことを経験してみるものだな、と」あくまで自然体。経験を重ね、さらなる飛躍をみせてくれそうだ。
◆竹内 結子(たけうち・ゆうこ)1980年4月1日、埼玉県生まれ。27歳。96年にフジテレビ系「新・木曜の怪談」で女優デビュー。99年NHK朝の連続テレビ小説「あすか」主演。2002年フジ「ランチの女王」で“月9”初主演。映画は03年「黄泉がえり」、04年「いま、会いにゆきます」などヒット作多数。「サイドカーに犬」でキネマ旬報の最優秀主演女優賞などを受賞。フジ系「薔薇のない花屋」(月曜・9時)に出演中。
◆「チーム・バチスタの栄光」 現役医師の海堂尊氏の同名小説が原作。拡張型心筋症手術「バチスタ手術」を担当する7人の「チーム・バチスタ」は、成功率60%とされる手術を26回連続成功したが、突如3回連続で術中死を招く。病院から調査を依頼された心療内科医(竹内)は、厚労省の役人(阿部寛)と組み、事故か?殺人か?を探る。
参照元:スポーツ報知